統合失調症(精神分裂病)の理解と対応
1.統合失調症(精神分裂病)の理解
0)病名の変更について
平成14年8月に開催された日本精神神経学会総会で「精神分裂病」の病名は正式に「統合失調症」に変更されました。これを契機に、この病気に対する誤解や差別が是正され、日本の精神医療がよりよいものになり、よりよい社会になるように関係者ならびに一般市民は努力していかなければなりません。
1)統合失調症(精神分裂病)の特徴:
(1)世界的に代表的な精神病であり、一生のうちで、100人に一人(発病危険率1%)はこの病気を体験するといわれています。日本では精神病院に入院している患者さんの約60%は統合失調症です。
(2)この病気は、通常、思春期ないし壮年期早期に始まります。発病に男女差はないが、男性の方が早く(約5年)発病する傾向があります。
(2)急性期には、幻覚や妄想といった現実を逸脱した症状のため、外からみると理解できないような行動をとることがあります。それが自傷他害といった問題行動を引き起こしたりするため社会問題となり、周囲に漠然とした不安や恐怖感を与えることがあります。
(3)慢性の経過をとり、慢性期になると、意欲や行動が低下し、生活能力の低下、対人関係能力の低下をきたし、生活障害を残すため社会生活が困難になりやすい。
(4)病気になっても、全く人間が変わってしまうわけではなく、健康な部分は残っています。社会復帰は健康な部分へ働きかけ、現実生活能力を高めることが必要です。最近では、社会復帰療法としてさまざまな作業療法や社会生活技能訓練(SST)が注目されています。
(5)病初期や寛解時に病識を持つこともありますが、病状が悪くなると病識がなくなります。そのため初期治療が導入しにくく、また、病状がよくなっても病識の乏しい患者さんでは怠薬・拒薬によって再発を繰り返しやすくなります。
2)病気の原因について
(1)この病気の原因は、まだ、わかっていません。しかし、統合失調症にかかっている人の親族は統合失調症に発病するリスクが高く、特に若年発症の場合にはそのリスクが高まることが知られています。このことは、統合失調症の発病に素因(遺伝的因子)の影響が大きいことを示しています。
統合失調症者の親族の発病率(Zerbin-Ruedin, 1971) 統合失調症者の同胞 10% 片親が統合失調症である子供 14% 両親とも統合失調症である子供 40% 統合失調症者の親 6% 統合失調症者の孫、甥、伯父 1-3% 一般人 1% 統合失調症者の同胞の発病率は一般人の10倍ですが、それでも、同胞10人に一人が統合失調症に罹患するにすぎず、残りの同胞は健康であり続ける可能性が高いのです。このことは、罹病者と遺伝的に近い人ほど罹病危険率は高いのですが、遺伝素因だけでは発病しないことを示しています。
双生児研究や養子研究の結果からは、遺伝的因子の重要性は指摘されましたが、遺伝的因子のみで統合失調症の発病は決定されないことも示されています。
(双生児研究)同じ遺伝形質を持つ一卵性双生児では、一方が発病した場合、もう一方が発病する危険率は40-60%です。もし、統合失調症の発病が遺伝的因子のみに規定されているのならば、100%一致するはずですが、遺伝形質が同じでも60-40%は発病しないことを示しています。同胞の場合と同程度の遺伝形質を有している二卵性双生児の一致率は10-25%です。すなわち、双生児研究では統合失調症の発病には遺伝的因子が大きな影響を与えていますが、それ以外の因子(養育環境、ストレスなど)も発病に関連していることを示しています。
(養子研究)統合失調症でない母親から生まれ、養子に出された子供の罹病危険率は1%であるのに対して、統合失調症の母親から生まれた新生児が、統合失調症の既往歴のない家族に養子に出された場合の罹病危険率は10%です。このことは、養育環境にも関わらず統合失調症の発病に遺伝的因子の寄与が高い事を示しています。すなわち、養子研究では、良好な養育環境でも統合失調症の遺伝因子を持った子供は発病しやすいということを示しています。
(2)遺伝的因子と並んで早期の環境危険因子も分統合失調症の素因と考えられています。とりわけ、産科的合併症が統合失調症発現のリスクファクターであることは以前から報告されています。特に若年発症の統合失調症において産科的合併症の影響が大きい。これらの因子は、低酸素と虚血による胎児の脳障害のリスクと関連していると考えられています。
問題となる産科的合併症
●低出生体重
●早産および発育遅延
●子癇前症
●遷延分娩
●仮死
(3)統合失調症者の脳には、さまざまな異常が見出されています。CTとMRIを用いて数多くの研究がなされていて、統合失調症における脳の微細な構造異常が指摘されています。特に、側脳室と第3脳室の拡大が最も多い神経解剖学的変化です。MRI研究で、脳溝やCSF(脳脊髄液)腔の全般的な拡大も報告されています。CSF腔の増大は脳の容積の減少が原因と考えられています。しかし、現在のところ統合失調症の特異的所見というものはありません。
このような脳の微細な構造異常を示す分裂病者では、病状が出現する何十年も前から、脳の秩序だった発達の障害を受けているという神経発達異常(neurodevelopmental hypothesis)が提唱されています。
他方で、CTやMRI検査でほとんど異常の見いだせない統合失調症者も多いのです。
(4)20-30年前は特殊な相互作用を持つ家族様式(二重拘束)が統合失調症を引き起こすという見解がありました。家族(とりわけ母親)が発病の原因とみなされたのですが、現在ではその考え方はすたれています。現在では、いったん統合失調症が発症すると家庭内にストレスを引き起こし、それが病気の予後を悪くするという結果が出されています(表出感情研究の結果より)。
(5)シナプスに抗ドパミン作用のある薬物が統合失調症の治療に用いられて効果があること、またアンフェタミン(覚醒剤)のようなドパミン放出薬物が、慢性妄想性精神病(覚醒剤精神病)を生じさせるという事実などから、ドパミン系の過活動ないしは脳内の過感受性ドパミン受容体の増加によって統合失調症(症状)は生じるというドパミン仮説が有力です。最近では、それに加えて、もう一つの神経伝達系(グルタミン酸系)の異常も指摘されています。
(6)この病気になりやすい人は、素質的にストレスに耐える力が弱い(ストレス脆弱性といいます)ようです。また、もともと純真で、内気、引っ込み思案、神経質など内向的な性格の人が多いようです。友人が少なく、社会生活体験も乏しく、ストレスに耐える力が充分に育っていない人が、ストレスをもたらすライフイベント(発達史上の出来事)や薬物乱用を契機に思春期以降に発病すると考えられています。統合失調症の発病(あるいは再発)前の3週間にストレスとなるライフイベントが過度に存在していたことが報告されています。
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統合失調症のリスク・ファクター
素 因
促進因子 ●遺伝的因子 ●ライフイベント(ストレス・心配) ●早期の環境的危険因子 ●薬物乱用(アルコール・覚醒剤など) (1)ストレス脆弱性を持った人が、10代の後半から20代にかけて発病しやすいのが特徴です。青年期になって、自我の確立の時期に発病する人が多いため、「出立の病気」(笠原)ともいわれています。更に、さまざまな症状が出そろうのは30代、40代と遅くなります。
(2)感情的な表現の激しい家族(high EE family)の中では、いつも強いストレスが患者さんに生じており、患者さんはそのストレスに耐えられずに、再発しやすいことがわかっています。したがって、患者さんの再発を予防するためには、家族の感情的安定が不可欠です。
(3)ストレスの強い状況で再発しやすい。
○心身の疲れきった状態○旅立ちや新しい環境に入った時(入学、別居、就職、結婚など)
○自分の頼りにしていた人や物をなくしたとき
○家族のコミュニケーションの悪いとき
○批判的態度、感情的巻き込み、無視・無関心
(4)発病・再発のきっかけになりやすい生活上の出来事(ライフイベント)
○異性問題:恋愛、失恋、結婚○金銭問題:失職、借金
○対人問題:信頼関係の破綻、対人関係のこじれ
○名誉問題:自尊心が傷つく出来事、いじめ、非難・叱責
一般的な臨床経過は、三つの時期に区別できます。まず、病気の始まりの時期(前兆期ー急性期)があり、病気の途中経過の時期(休息期ー回復期)を経て、最終状態(慢性期)に至ります。
統合失調症者への援助を考える場合には、以下の経過分類の方が対応の仕方がわかりやすいと思います。
(1)前兆期:自分をとりまくまわりが何となく騒がしい、何となく変だと感じとれる時期。不眠や不安、焦燥感、抑うつ症状が強まります。
発病前に長期にわたったり、ほとんど目立たないこともあります。
(2)急性期:幻覚妄想などの不思議な体験が生じる時期。精神不穏のため、問題行動を起こすこともあり、家族や周囲の人が異常に気付きます。
発病して1ー2カ月から数カ月の期間、薬物治療によりこの時期を短縮することが予後を改善するためにも重要だと考えられています。
(3)休息期:何もしたくない、何もできない無気力状態の時期。一見怠けているように見えますが、エネルギーがなく、行動がとれない状態。
この時期は、急性期後の疲弊状態と考えられ、良好な回復のために充分な休息が必要です。
(4)回復期:少しずつまわりの世界に目を向け、動き出す時期。本人の病状に応じた社会復帰の働きかけを行っていきます。
さまざまな社会復帰訓練プログラムを通して徐々に生活体験を広げて行きます。
(5)慢性期:病気の期間が3-5年以上たった時期をいいます。比較的病状は安定していますが、感情や意欲が乏しくなるといった陰性症状が特徴的となります。
慢性的疲弊状態(抑うつ状態)が続くので、ゆっくり適応をはかることが必要です。
これらの時期の長さは、個人差の著しいのが特徴です。特に、休息期や回復期は患者さんの回復スピードに合わせて、家族や援助者が急がず、ゆっくり接することが大切です。
(1)統合失調症の予後(長期転帰)は多様ですが、最近の長期追跡研究では図表に示す8型のうちのいずれか一つの経過をたどることが示されています。
(2)予後は以前考えられていたよりもはるかに良好です。激しい陽性症状を伴う急性期の予後は一般的によく、躁うつ等の感情病の症状と関連していれば予後はよいことが知られています。
(3)再発を繰り返すたびに荒廃が進んでいくという証拠はありません。再発を繰り返しても良好な回復を示す患者さんもいます。
(4)慢性の経過をとっている場合でも、数年あるいは数十年後に改善する可能性があり、改善傾向を完全に否定すべきではありません。
(5)すべての初発統合失調症のおよそ10から20%は生涯のうちに自然治癒していると考えられています。現在では、昔と違い、薬物療法の進歩、リハビリテーション(集団精神療法、社会生活技能訓練(SST)、作業療法などの社会復帰訓練)の進歩で、4人のうち3人は社会的に自立できるようになっています。
統合失調症(精神分裂病)の長期経過(亜型)図表
統合失調症の予後に影響を与える因子
要因
予後良好 予後不良 家族歴
なし
あり
性格
統合され調和あり
分裂気質
知能
平均またはそれ以上
平均以下
病前適応
良好
不良
発症
急性
潜行性
社会的誘因
あり
なし
性別
女性
男性
発症年齢
成人/中年期
思春期/成人前期
結婚
既婚(特に女性)
未婚
臨床症状
感情病の症状あり
感情病の症状なし
陽性症状
陰性症状
病識
あり
なし
家庭の雰囲気
低感情表出(low EE)
高感情表出(high EE)
(1)前駆症状:発病の時、再発の時に認め、本人は心身共に不安定になります。
○身体に関する症状;だるい、頭が重い、眠れない、手足がしびれるなど。○思考・感覚・感情に関する症状;ひとりでに考えが浮かぶ、考えが止まる感じ、
夢と現実の区別がつかなくなる、まわりの景色がいつもと違って見える、
雑音が気になる、物音が大きく感じられる、
急に気持ちが不安定になりコントロールできないなど。
○自分自身や他人とのかかわりに関する症状;他人に見張られている、
みんなが悪口をいっているなど。
(2)陽性症状:本人の通常の行動に何かが起こり、それが加わった症状で、急性期に多く見られます。
○幻覚;現実にないものが実際にあるように感じられること。誰もいないのに声が聞こえる(幻聴)
毒のような味や臭いがする(幻味、幻嗅)
○妄想;根拠のない偽りの考えのこと。
悪口を言われていると信じ込んでいる(被害妄想)
自分は神の生まれかわりである(誇大妄想)
○薬物による治療効果が期待でき、病状も安定しやすい。
(3)陰性症状:その人の通常の行動から何かが失われたような症状で、慢性期に多く見られる症状で、統合失調症の後遺症と考えられています。
○感情が乏しくなる、意欲がでなくなる、興味を示さなくなるなど。○薬物による治療効果が少ないため、薬物療法に加えて、
充分なリハビリテーション治療が必要となる。
(4)家族やまわりの人に気づかれる症状:本人は自覚のないことが多い。
○表情や態度の変化:表情が能面のように硬くなる、一人笑い、独り言がある。
○行動の変化:些細なことでイライラする、興奮しやすい、
攻撃的となる。暴力的となる。
ぼーっとして動かなくなる(昏迷状態)。
生活がだらしなくなる、昼夜逆転の生活となる。
○感情・意志の障害:感情の平板化、自発性の低下、
注意力が散漫、行動がまとまらない
物事に無関心、身辺に無頓着
○人柄の変化:「その人らしさ」を失ってしまう、
人が変わってしまう。
(5)コミュニケーションの障害:自閉、引きこもりがつよくなります。
○家族や知人とうまく交流ができなくなる。○現実の世界から離れ、自分の世界に閉じ込もる
(1)生活の仕方の障害:食事の仕方、金銭の扱い、身だしなみ、服薬の管理、社会資源の利用の仕方などがうまくできない。
(2)人づきあいの障害:人づきあいが苦手、社会常識が不十分、他人への気配りを欠きやすい、他人との協調困難、自分の判断や評価が的外れ。
(3)働くことの障害:作業能率の低下、集中力・持続力の低下、融通性が乏しい、疲れやすい、習得が遅い、手順が悪い。
(4)まとめる力の障害:臨機応変にいかない、気配りができにくい、全体をつかみにくい、細かいことにこだわりがち、考えがかたくなになりやすい。
生活障害への対応:
薬物療法と共にリハビリテーションを受け、障害を軽くするか、障害を持っていても社会に適応していけるように援助することが大切です。
現在、リハビリテーションの方法として、集団精神療法、社会生活技能訓練、作業療法などがあります。
また、リハビリテーションを行う場として、入院病棟、デイケア、通院作業療法、共同作業所などが利用できます。
統合失調症の診断については、以下に示すDSM-4の方が簡潔で実際的です。どのような基準で統合失調症という診断が下されているのか理解して下さい。
A.。特徴的症状:以下のうち2つまたはそれ以上
1.妄想
2.幻覚
3.解体した会話(例:頻繁な脱線または滅裂)
4.ひどく解体したまたは緊張病性の行動
5.陰性症状(感情の平板化、思考の貧困、または意欲の欠如)
B。社会的または職業的機能の低下:仕事、対人関係、自己管理などの 面で一つ 以上の機能が病前に獲得していた水準より著しく低下している。
小児期や青年期の発症の場合、期待される対人的、学業的、職業的水準にまで達しない。
C。期間:障害の持続的な徴候が少なくとも6ヶ月間存在する。この6ヶ月の期間には、基準Aを満たす各症状(すなわち、活動期の症状)は少なくとも1ヶ月間(または治療が成功した場合はより短い)存在しなければならない。
D。分裂感情障害と気分障害の除外:分裂感情障害と精神病性特徴を伴う気分障害とが除外される。
E.。物質や一般身体疾患の除外:障害は、物質(例:乱用薬物、投薬)、または一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものではない。
F。広汎性発達障害との関係:自閉性障害や他の広汎性発達障害の既往歴があれば、統合失調症の追加診断は、顕著な幻覚や妄想が少なくとも1ヶ月(治療が成功した場合はより短い)存在する場合にのみ与えられる。
(1)薬物治療:抗精神病薬の使用により病勢を抑えます。
病的な体験をやわらげ、気持ちを楽にします。
急性期の治療や再発予防に重要な役割を果たしています。
統合失調症の治療に最も重要ですが、それにより統合失調症を完全に治すわけではありません。
(2)精神療法:対話(面接)による治療で、個人精神療法と集団精神療法とがあります。
気持ちの整理、こだわりの解消、ストレス・コントロールを進め、病気と折り合って生活するためのコツを学びます。
精神療法を通して対人信頼感を持てることが安定のために大切です。
医師や臨床心理士が主として行います。
(3)作業療法:職業的な作業や趣味的・創造的な作業を通して生活技術を高めます。
作業種目として、単純手作業、農作業、手工芸、革細工、竹細工、木工、調理などがあり、個人的な好みや能力に応じて種目を選択します。専門の作業療法士(OT)が中心になって行っています。
(4)生活技能訓練療法(SST):精神科リハビリテーション、社会生活技術の練習。
対人関係の技能を高め、新しい社会生活技術(コミュニケーション技能)を身につけ、生活体験を広げ、生活内容を豊かにします。
最近では慢性期(後遺症)の治療や再発予防に重要な役割を果たしています。
医師、臨床心理士、作業療法士やソーシャルワーカーが中心となって行っています。
(5)レクリエーション療法:スポーツやゲームを通して集団行動を楽しみながら体験する。緊張をほぐし、リラックスル出来ることが第一で、遊びを通して、喜び・楽しみ・熱中・充実感・達成感・連帯感などを再体験します。
遊べるとか、楽しめることは健康な心の働きであり、レクリエーションを通して患者さんの生活の楽しみを感じてもらうことも大切です。
(6)家族療法(家族関係の調整):家族内の葛藤、ストレスを減らすことで再発を防止する。特に感情的な家族では再発防止のため、家族調整が必要です。
落ち着いた家族のもとで過ごす患者さんの方が感情的な家族のもとで過ごす患者よりも安定し、再発の危険性が少なくなるというデータがあります。
表出研究における再発率(イギリス)
○EE理論:表出感情(Expressed Emotion)が分裂病の再発に関係した重要な因子です。
1960年代のイギリスでの研究により注目されるようになり、日本でも追試され、同様の結果が示されています。感情的な家族(High EE)の元で、家族との接触時間が長いほど、再発の危険性が高まる事が示されている。
○強い表出感情(high expressed emotion)とは:
○批判的な言動
○敵意
○感情的巻き込み(過干渉、過保護、支配的関係、共生的関係など)
○感情表出研究でわかったこと:強い表出感情は分裂病の回復後1年以内の再発率を2倍以上にしてしまいます。
したがって、分裂病の再発予防には薬物療法の継続と共に、強い表出感情を避けることが必要です。また、極端に弱い表出感情(無視・無関心)も再発を起こしやすいと考えられています。 したがって、適度な感情表出を実現するために、近年では家族に対する心理教育も重要視されるようになっています。
(1)外来治療:定期的な外来通院が大切。主治医との信頼関係が不可欠。
(a)精神症状が軽い場合:
少量の薬で治療できそうな人。
(b)病気の自覚があり、治療意欲がある場合:
自ら薬を飲んでくれる人。
他人の話を聞ける人。
(c)家庭生活がしっかりしている場合:
家族との折り合いがよい人。
(2)入院治療:一時的に家族や社会から離れて休養と治療に専念する体制となる。
(a)病状が悪い場合:入院治療の方が治療効果が出やすい。
幻覚・妄想などの病気の症状が本人の気持ちを混乱させ、行動をかく乱し、
気持ちのコントロールが出来ず精神不穏が強いときは、入院治療の適応となります。
周囲に被害的になったり、攻撃的になったりして人間関係が悪くなり、本人も周囲の人々もストレスとなってしまう。しかも、この様な時は大体病識が乏しく自ら治療を望まないことが普通であるため、外来治療ではうまくいきません。
(b)自傷他害(自分自身や他人を傷つける)の危険性が高い場合:保護と治療のために入院が必要となります。
精神不安定で、他人に暴力を振るったり、自殺を図ろうとしたり、衝動的な行動が見られる場合は、問題行動の未然の防止と治療のため入院が必要となります。
自傷他害で緊急を要するときは健康福祉センターや保健所を通して措置入院としなければならない場合があります。
(c)社会的に疲労困憊して精神状態が不安定となった場合:
男性の場合は仕事や社会的役割から、女性の場合は母親や主婦、嫁としての役割から開放されることで、ストレスの多い人間関係を回避して休息がとれます。また、単身生活者では生活の疲れからくじけてしまい、自暴自棄になるのを防ぐために骨休みの入院をすることがあります。いずれにしても、環境を変え、さまざまな仕事から開放され、休養と治療に専念する方が早く健康を回復します。
(d)体力低下や身体合併症がある場合:
妄想から食事をとらない(拒食)で体力が著しく低下したり、自閉的な生活で生活リズムが乱れ、食事も不規則となり身体状態が悪くなれば、身体的回復のためにも入院の必要があります。
また、身体合併症をかかえてその治療が必要な場合などは、入院して治療した方がうまくいきます。
(e)病状が不安定で外来ではなかなか薬物療法がうまくいかない場合:
入院治療では、毎日の精神状態や薬の効果を直接観察できるので、薬の調節がしやすいという利点があります。そのため、治療方針の再検討や服薬の遵守(薬物コンプライアンス)のため入院を勧めることもあります。
薬物は、統合失調症者の病状安定のために一番重要な役割を持っています。
近年の精神薬理学的研究により、さまざまな精神症状が生物化学的失調によって生じていることが分かってきました。その結果、統合失調症者の心の松葉杖(支え)は薬物であるとする見方が理にかなっています。大脳の神経化学的プロセスのバランスが適正に取れるようにするために、薬物の服用が必要です。
しかし、これらの薬物にはさまざまな副作用があります。服薬は病状を改善するためには必要ですが、それらの副作用がひどければ使用が困難となります。したがって、病状の種類や程度に応じて、作用と副作用をチェックしながら使用する安定剤の種類や量を決めていく必要があります。安定剤は、精神病を完全に治すわけではありません。しかし、急性期の病的症状(幻覚や妄想など)をコントロールするのに有効です。また、慢性状態で再発するのを予防する効果があります。
陽性症状(幻覚、妄想など)には抗精神病薬(強力安定剤)は効果が高い。
陰性症状(無気力、無為・自閉、感情の平板化など)には抗精神病薬の効果が低い。
●安定剤の種類(役割)
安定剤には以下のような種類があり、病状によって作用効果の異なる薬を組み合わせて処方しています。
○幻聴や妄想、不気味な気分を取り除くことを主な作用とする薬。(強力安定剤)
○興奮・緊張をやわらげる鎮静効果を主な作用とする薬。(強力安定剤)
○消耗状態の無気力、抑うつ気分などが軽くなるように作用する薬。 (強力安定剤・抗うつ剤)
○副作用をやわらげる薬。(抗パーキンソン剤)
○不安・緊張・自律神経失調をやわらげる薬。(抗不安薬)
●薬物療法の期間
病状によって、向精神薬(安定剤や睡眠薬など)の種類や量を調節して治療します。状態の悪いときは薬の量も多く、状態が安定してくると薬も減量となり、服薬量や服薬回数を調節するのが普通です。状態が良くなり、いつまで服薬をするかは、いろいろな考え方があります。一般的には、状態が良くても、再発予防のため、相当長期間、ごく少量の安定剤の服用を勧めています。病識のしっかりした患者では、服薬の自己管理が可能です。
向精神薬(安定剤や睡眠薬など)を服用していると、さまざまな副作用の出る可能性があります。それらのほとんどは、薬の主作用(治療目的の作用)以外の随伴作用によるもので、薬物の調節(変更や減量)や副作用止めの薬(抗パーキンソン剤)の併用で切り抜けることができます。しかしながら、体質的に副作用が出やすかったり、まれに重症の副作用(悪性症候群など)が起こることがあるため注意が必要です。
主要な副作用: ○手がふるえる、舌がもつれる、よだれが出る、前かがみの姿勢になる
○目が上に上がってしまう、首がひきつれる
○口がかわく、目がかすむ、便秘がある、尿が出にくくなる
○立ちくらみがする、胸がどきどきする
○眠気がある、身体がだるい
○皮膚に発疹がでる。
○生理がとまる、乳汁分泌がある、性欲がおちる
○食欲がですぎる、体重が増える
○口・舌をもぐもぐ動かす
○悪性症候群:非常に稀であるが、急に高熱(39-40度)が出て下がらず、発汗が著しく、頻脈、嚥下困難、筋肉のこわばりなどが強く、無動状態となる重篤な合併症。特異体質的な反応と考えられています。精神状態が不安定で食事や水分が取れていない状態で強力安定剤を使用した時などに生じやすい。この場合は、入院治療が必要です。
2.統合失調症者との関わり
1)統合失調症者は病気を否認することが多い。
統合失調症の本質的障害は、認知機能をコントロールする中枢過程に関連していると考えられています。それは信じる機能にも障害を与えています。そのため、病的状態では統合失調症者に心が正常に機能していないことを受け入れさせることは極めて困難です。
たとえ彼らが病気を持っていなくても、医師から治療を受けいていることは事実である(特に入院患者の場合)ということを指摘することが、これらの病気を否認している統合失調症者へのよいアプローチです。統合失調症者が入院している時には、この見解に通常は同意してくれることが多いようです。一度、他者が彼らを精神障害者と見ているので入院させたという事実を受け入れたら、彼らはこの病気について学ぶ動機を持つようになります。
病気の否認に対して理論的な非難を加えないことが治療関係を成立させるために重要です。支持的な関わりを通して、信頼関係の樹立を試み、次第に病気の否認を生じさせている硬直した防衛的認知構造を解消するように試みます。
2)急性期の対応について
(1)強い不安・恐怖状態を静める。
○説明して納得させようとしても無理なことが多い。
○イライラしたり怒ったりしないこと。気持ちを抑えて対応する。
○刺激となるものできるだけ遠ざけ(テレビやラジオを切り)、ストレスをできるだけ少なくする。
○静かに、簡潔明瞭に、はっきりと話す。
○睡眠と休息を十分にとらせる。
○自殺念慮へ対処する。
(2)病的体験(幻聴、妄想)へ対処する。
○病的体験に対して否定したり、叱ったりしても効果はない。また、内容を根ほり葉ほり聞き出そうとするのも病状を悪化させる。
○否定も肯定もせず、患者の苦しみをくみ取るように心がける。それが患者の不安・恐怖感をやわらげる。
○本人の病的体験は理解できなくても、本人の陥っている病的状態について理解していることを本人に伝えるように 努力する。
(3)服薬を確認する。
○再発の場合、服薬中断がきっかけになっていないかどうか確認する。
○急性期は薬物療法の効果が期待できるので、服薬をすすめる。拒薬が強い場合は、服薬をすすめてもうまくいかないことが多く、家族のストレスも大きい。しかし、家族が怒ったり、強制したりすると、かえって事態が悪くなりやすい。根気よくすすめてうまくいかなければ、それだけ外来治療の困難な状態だと考え、入院治療の適応となる。
3)危機的状況での関わり
(1)穏やかに、簡潔明瞭に話すことが常に事態をよくする。
○まれに突然、思考や感情、行動のすべてのコントロールを失うことがある(緊張病性興奮ないし昏迷)。 そのような事態を避けるようにストレスを高めないよう関わる。
(2)警告サイン:不眠、儀式的行為、猜疑的傾向の強まり、唐突な怒りの爆発など。
○これらは、病状悪化の兆しである。この症状を認めれば迅速な対応が必要である。
(3)危機的状態も初期であれば対応によってとん挫させることが出来る。
○病者はおそらく思考や感情のコントロールを失う主観的な体験(幻聴など)によって脅威にさらされている。患者が再び思考や感情のコントロールを取り戻すように援助する。決して刺激して事態を悪くしないようにする。
(4)病者は変容した現実のもとにいるという事実を受け入れる。
○病者は幻聴や妄想に左右された、時に不可解で危険な行動を取る。それに対して平静さを保ち、安全に気を配ることが重要である。
○もしあなたが一人であれば、専門家が駆けつけてくれるまであなたのそばに居てくれる誰か他人を呼ぶ。決して一人で無理な接近をしない。
(5)病者は入院の必要がある。
○病者に自主的に病院に行くように説得を試みる。その際に、恩着せがましい言動や権威的な言動は避ける。必要があれば、警察を呼び、保護してもらい、強制入院(措置入院)の手続きを進める。
○威嚇しない:患者に恐怖感を強め、対抗的攻撃行動を誘発する。
○大声を出さない:病者がこちらの言うことを聞いていない様子であれば、他の声(幻聴)がおそらく干渉してる。
○批判しない:これは事態を悪くするだけである。
○他の家族と口論をしない:病者への対応をめぐっての意見の相違、責任の追及などを始めない。それによって病者への適切な対処が妨げられる。
○病者の前に立ちはだからない:病者が座っているのなら、あなたも座って話す。できるだけ同じ高さの視線で話しかける。
○じっと見つめたり触ったりすることは避ける:病者に圧迫感や緊迫感を与える。
○要求に応じる:ただし、危険をおかさない、理性の範囲で病者の要求に応じる。これは病者にいくらか自分のコントロールできる感覚の機会を与え、安心させる。
○出口をふさがない:あなたが病者と出口の間に位置したりすると圧迫感を与える。
○自傷他害の問題が強い場合には、上記の対処では間に合わない。状況によっては、安全確保と保護のために、ためらわず警察に連絡し保護してもらう。その場合、警察官通報による、措置診察が行われ、処遇が決められる。自傷他害の問題が深刻であれば、措置入院となる。
5)休息期(消耗期)と回復期の関わり
○薬物療法により、急性期は数週間から数カ月で乗り越えることができる。その後の休息期は、これからの生活のためのエネルギーを補給していく時期である。やたらに励ましたりせず、回復をじっくり待つことが必要である。この時期は、常に再発の危険がある。不眠や強いあせり、食欲不振などのサインがあれば注意が必要。
(1)慢性状態の特徴。
○疲れやすく、根気が続かない。
○意欲がでなくて、無気力になりやすい。
○対人関係がおっくうで、つい引きこもりがちになりやすい。
○新しいことに取り組めない。
(2)慢性期患者との関わり
○必要とすれば一人の空間(部屋など)や一人で過ごす時間を確保する。
○本人の状態に合わせて、日常的な活動や社会的な活動を促す。
○本人に過大な期待や圧力をかけない。
○本人への批判的言動を慎む。
○過保護や過干渉を慎む。
○コミュニケーションで重要な感情表出がうまくできないことを認める。
○暖かく、支持的な態度で接する。
○緊張が強まり、悪化の兆しを認めたら専門家と相談する。
(3)患者さんへのアドバイス
○ストレスとなる出来事が再発の誘因となるため、日常生活でストレスを減らすように心がけることが重要である。
○病気から回復しても、直ちに病前の生活レベルや活動レベルを追求しないように指導する。焦りやプレッシャーが強まると再発の危険性が高まる。実際の生活状態に合わせて、レベルを一段下げて社会適応をめざした方が安定しやすい。
○社会的活動や友人との関わりも重要であるが、対人関係に疲れたら、一人で過ごすようにすすめる。自分で対人関係をコントロールできず、巻き込まれてストレスが強まり、再発のきっかけになりやすい。そのような場合、一時的に対人ストレスを回避するために引きこもり(自閉)をすすめることは意味がある。
○引きこもりの患者に対しては、引きこもりが陰性症状の表現か、対人ストレスの回避手段か、見極める。まず、引きこもりを否定せず、その必要性を認める。次に、焦らず、根気よく、患者と信頼関係を築きながら、外部へ関心を向けるように関わる。
(4)慢性状態・生活障害への対応
○治療を中断せずに続ける。
○入院はできるだけ短期間にする。
○適切な時期(回復期)に、適切なリハビリテーションをする。
○ゆっくり、あせらず、回復を待つこと。
(5)病気の開示(告白)について
●就職活動ないし職場で:
○雇用主は病気を理解しているほうが望ましい(職親の活用)。
○状態がよければ、病気のことは黙って就職することもある。その場合、できるだけ病気には触れない方がよい。この場合、問題なのは、調子の悪いときいかに対処するか、それに通院や服薬をいかにうまくやるかの2点である。
●友人関係:
○なかなか普通の人と友達になる機会は少ない。普通の友達が出来ても、一般的には病気のことはあまり暴露しない方がよい。一般の人では、病気の告白後、偏見のために交友関係がだめになることがある。また、相手が精神保健関係の人であれば、対応が異なってくることがある。作業所やデイケアなどで知り合った友人であればそれほど神経を使わなくてもすむ。
○あくまでも、相手との関係を自分でどのように位置づけるかによって、どの程度、病気を開示するかが決まってくる。
○適度な開示(自律神経失調の傾向がある、昔軽いノイローゼにかかったことがある、時々落ち込んで調子が悪くなるなど)は、相手との対人距離を調節するのに必要である。
●結婚問題:
結婚を考える場合、相手にどの程度病気を知らせるか?
○基本的には、相手次第であるが、最低限、神経の調子が悪くなりやすい傾向があり、当分の間、通院、服薬が必要であることを理解してもらうことが望ましい。
○協力的で偏見の少ない相手の場合には、相当に突っ込んで病気の説明を行う。また、治療の協力を要請することもある。これまでは、「精神分裂病」の告知は難しく、神経衰弱症とか重いノイローゼといった表現で説明することが多かったのですが、病名が統合失調症に変更されて、病名告知はやりやすくなりました。
3.精神科受診・治療のための工夫
1)いかに精神科受診への葛藤を克服し、治療につなげるか?
本人に病識があり、受診意思や治療意思がある場合には医療機関への受診はそれほど問題はありません。しかし、病識があいまいか全く欠けている場合、どのようにして受診させるかは大きな問題です。
(1)本人の意思で医療機関を受診する。
病識がある場合には、自分の意思で受診が可能。治療意思のある時は、病状は軽い場合が多いので、普通は外来治療で十分のことが多い。場合によっては、本人の意思により入院(任意入院)治療をおこなうこともあります。
(2)何とか説得して受診させる。
病識があいまいであったり、欠ける場合には、家族が受診をすすめてもなかなかうまくいかないことが多い。その場合、幻覚や妄想などの病的体験を問題にすると、たいていそれに対して病識を欠いているため、説得に失敗します。病状の悪化に伴い出現する、睡眠障害、食欲低下、体重減少、気力低下、不安・焦燥感、恐怖感、感情不安定などの症状に焦点を当てて、健康の問題として取り上げ、受診をすすめるとうまくいくことがあります。病識のない人に、「心の病気だから病院へ行こう」と言っても、よけいに本人のストレスを強め反発を強めるだけでうまくいきません。
本人が単科精神病院や総合病院精神科受診に過度の反発や拒絶を示す場合には、直接精神科受診ではなく、健康福祉センターや保健所、精神保健福祉センターの健康相談窓口を使うことで医療のルートに乗せることが出来る場合もあります。
(3)何とか家族の力で病院へ連れていく。
家族の忍耐強い説得にも関わらず、本人に病識がないか、あっても治療に拒否的なため、受診させられない時には、病状が悪ければ入院治療の対象となります。その場合、何とか家族の協力で、場合によっては無理やりにでも病院に連れてきてもらう必要があります。無用な抵抗を避けるため、兄弟や親戚、場合によっては友人などの応援で人数をそろえて対応します。家族が対応できない場合は、健康福祉センターや保健所を通して、移送制度を利用します。その場合、病院にいきなり連れて来てもすぐに入院が出来ないことがあるので、事前に主治医と家族とで相談し打ち合わせておくことが必要です。また、入院(保護者の同意による医療保護入院)に際して、家族間で入院治療に対する意思統一がない場合には、入院は引き受けられません。
(4)警察に連絡して保護してもらい、強制的に受診させる。
自傷他害の危険が強ければ、ためらわず警察に保護を頼むことができます。そして、明らかに精神障害の問題があれば、強制診察(精神鑑定)が可能です。強制診察の結果、措置入院となれば、都道府県知事の命令によって強制的に入院させることになります。
4.社会復帰・社会参加について
統合失調症の治療とリハビリテーションの目的は、患者さんの自立生活と社会参加にあります。そのためには家族の協力や地域社会の理解・受け入れが整っていかなければなりません。社会復帰・社会参加は必ずしも患者さんの就労だけが最終目標ではありません。その人の状態に応じて、充実した社会生活、地域生活がおくれること、すなわち、地域で自立した生活が出来ることが社会復帰の目標です。
(1)病気は患者の一部であり、病気のために人間全体がだめになるわけではない。
残されている健康な部分に注目して働きかけます。(2)病気の部分を治すだけではなく、健康な部分を強めることも治療である。
コミュニケーションの訓練、ストレス対処の学習、社会技能訓練などの治療を通して、病的な脆弱性をカバーします。
健康な部分(患者の良い面)を強めることが、病気をコントロールし、社会復帰・社会参加を容易にします。
(3)社会復帰・社会参加の基本は日常生活の安定である。
まず仕事への焦りを抑えることが必要です。生活リズムが安定し、生活範囲の広がることが社会復帰に不可欠です。
(4)不安や焦りを抑え、自立生活への意欲を高めるために、家族や地域の人々、関係機関の担当者などが暖かく支えていく地域サポート体制が必要となる。
(5)自立や社会参加のために役立つ社会資源(病院デイケア、健康福祉センター・保健所患者会、精神保健福祉センター患者会、共同作業所など)を積極的に活用する。
5.統合失調症(精神分裂病)に関する図書(一般人向け)
●分裂病入門ー病める人々への理解:
アリエッティ著、星和書店、1980年、1845円
●分裂病は治るか?:
林宗義著、弘文堂、1982年、1700円
●精神分裂病ポケットガイド:
レバイン他著、メディカル・サイエンス・インターナショナル、1994年、2060円
●心病む人への理解ー家族のための分裂病講座:
遠藤雅之・田辺等著、星和書店、1994年、1900円
●誰にもわかる分裂病とそのケア:
ソーントン他編著、中央法規、1994年、2000円
●みんなで学ぶ精神分裂病ー正しい理解とオリエンテーション:
ヘル他著、星和書店、1996年、2400円
●分裂病がわかる本:
フラー・トーリー著、日本評論社、1997年、2600円
●精神病:
笠原嘉著、岩波新書、1998年、660円